食材パワー
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栄養と食事を重視した臨床栄養学の医師にいわせると、コレステロールを下げるよりも中性脂肪を下げるほうが難しいと口をそろえます。中性脂肪を下げる食事についてが大事なポイントになりそうです。
「中性脂肪値が高い方は、かんたんには下がらないので、通常つぎの3つの指示を行っています。
すべてのジャンク・フードと、一切の精製された炭水化物の摂取をひかえてもらい、野菜はたくさん食べるようにすすめます。それには独立した野菜料理をいろいろ食べる必要があるので、野菜料理の数を増やす工夫をしていただかなくてはなりません。
中性脂肪とコレステロールを下げるためには、小麦や米に入っている食物繊維よりも豆やオートに多く入っている食物繊維が必要です。豆やオートに入っている水溶性の食物繊維が重要な働きをしてくれるからです。
それから、リンゴやバナナなど、食物繊維のペクチンを多くふくんだ食品もすすめます。果物は加工していないものを食べるべきで、われわれはジュースでさえもあまり多量に飲むのはすすめません。果物そのものを食べるようにしてもらっています。
しかし、卵はあまり制限しません。増やすのは魚にふくまれているオメガ3脂肪酸(EPA 、DHAなど) です。つまり、魚はどんどん食べてもらいます。食事にふくまれるオメガ3の量が増えると中性脂肪値が下がることを確かめた研究がなされていますが、幸い日本は世界で最も魚に恵まれた国なのですから、大いに刺し身を食べるべきでしょう。
それから、ビタミンCの摂取量を高め、マグネシウムが不足しないように指導しますが、豆料理と多種類の野菜料理を食べていればマグネシウムは不足しない栄養素です。マグネシウムのサプリメントを提供する場合もありますが、ビタミンCにもマグネシウムにも、中性脂肪値を下げる効果があります。
結局、すべての野菜はよろしい。すべての果物はよろしい。基本的に精製していないすべての穀類もよろしい。では何がいけないのかというと、肉と動物性脂肪と砂糖ですから、昔の伝統的な食事に戻ればよいわけです。徹底して和食にすればいいのです。
ポイントは野菜料理の数を増やすことと、オートを毎日の食事にとり入れることなのです。オートは一度使ってみると、これくらい便利な食品はないことがわかります。ただ水で煮るだけでよく、水の量が多ければおかゆになるし、少なければやわらかいご飯状になります。しかも煮るのに要する時間は10分あまり。水につけておく必要もない。梅干しや納豆、ちりめんじゃこ、にらなど、日本食のおかずはみな合います。また、レーズンなどを入れて甘くしてもいいです。
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