腰痛の原因になる食事

腰痛には非常に多くの原因が関係しています。悪い食事はその1つにすぎないのですが、これはその気になればとり去ることのできる原因です。では、どういう食事が腰痛の原因になるのかというと、つぎの3つを不足させがちな食事です。

  1. 必須アミノ酸のなかのどれか
  2. カルシウム
  3. 緑色野菜

アミノ酸は蛋白質の構成単位です。体は食事でとった蛋白質をアミノ酸にまで分解して吸収し、体のなかでアミノ酸からまた必要な蛋白質をつくります。アミノ酸のなかには体内で合成できるものもあるけれども、合成できないものもあります。それはどうしても食事でとらなくてはならないもので必須アミノ酸です。

必須アミノ酸の数は8つ( 人によって9つ) ありますが、そのすべてが適量とれている食事はよい食事であり、とれない食事は悪い食事ということになります。腰痛者には理想的な蛋自質のとり方とはいえない後者タイプの食事の愛好者が多いということです。

体内で合成できないために、どうしても食事でとらなくてはならないものを必須アミノ酸というのですが、それさえちゃんととっていれば、全部で20あまりあるアミノ酸の残りもすべてつくり出せるのです。そして、さまざまな蛋白質をつくり出すことができます。

だから必須アミノ酸は、工場にたとえればさまざまな製品をつくるための基本の原料で、それが1つでも欠けていると何もつくれなくなる工場なのです。

また、1つでも少ないものがあると、その少ない数の分しか製品がつくり出せない。他の原料がいくらたくさんあっても使えないために廃棄処分にしなくてはならないのです。これは、長く工場に置いておくことができないからです。

だから、原料がそれぞれ必要なだけきちんと納入されていると製品がスムーズにつくられるだけでなく、まったく無駄も出ないのです。逆に原料の過不足があると製品を十分にっくることができないうえに、廃棄処分にする作業まで負わされることになってしまいます。そういう工場と、製品がスムーズにつくられている工場とでは能率がずいぶん違ってくるけれども、それが食事によって生み出されてくる差ということです。

原料のすべてをぴったり過不足なく納入してくれる食品があれば工場は楽に稼動できるのですが、そういう食品はたった1つしかありません。母乳です。

1つしかないのだからわれわれは、多種類の食品を食べ合わせることで、母乳に近い必須アミノ酸組成にするしかありません。穀類と豆類の食べ合わせはその核となるものです。

全食品中で必須アミノ酸組成が母乳に最も近いのは鶏卵です。しかし他の栄養素の欠落があるので卵だけでは生きていけません。どの食品をとってみても母乳のように完壁なものはないので、組み合わせることで完壁に近づけるしかないのですが、腰痛者の多くは完壁から程遠い食事をしているということです。必須アミノ酸のどれかを不足させているのだから、組み合わせが悪いか、限られた種類の食品ばかりを食べていてほとんど組み合わせていないか、あるいは加熱のすぎた調理によって蛋白質を変性させすぎているかになります。

そこで臨床栄養学の医師は食事の改善を指導するとともに、カルシウム、ビタミンC 、ムコ多糖類を一般に処方します。ビタミンC は体が結合組織をつくるのに必要不可欠な栄養素で、ムコ多糖類は関節の滑液や軟骨、そして椎間板に多くふくまれている物質です。これは必須栄養素を十分にとっていると体内で合成されるのだが、とっていないと合成能率は落ちてしまいます。

また十分にとっていても、四40歳をすぎたくらいから合成能率が落ちます。だから40代になると腰痛者が増えてくるというわけです。

体があまりつくり出せないとすれば、これもまた食事でとるしかないのですが、ムコ多糖類源となるのは、海藻、貝類、魚の目玉や鮭の頭などの軟骨、豚足、朝鮮料理のホルモン(腸)、高価なところでは海燕の巣やふかのヒレなどです。

)、高価なところでは海燕の巣やふかのヒレなどである。今日のビジネスマンにくらべて、昔の農民や筋肉労働者にはあまり腰痛がなかったのですが、それでもムコ多糖類源となるものをよく食べていたからです。ドイツや北欧では豚足のピクルス、アメリカ合衆国の南西部では牛や豚の腸を小さく切って煮たメヌードという料理が好まれ、もっぱら大衆の食べるものでした。わが国でも年配者は好んで魚の頭や目玉を食べてきた歴史があります。

外食をする場合には、海藻類、貝類、魚の頭、豚足、ホルモン(腸)といったものをなるべく選択すべきですが、それらはみな良質の蛋白源であるので、よい蛋白質のとり方にもつながることになります。

シルクアミノはアミノ酸不足の解消に最高です。薄毛の人には特におすすめです。。

食材のパワー

知って得する知識

ページの先頭へ