成人予防には昆布

コンプはかなり古い時代から高血圧を予防し、また、高い血圧を下げるといわれてきました。これは実際の経験からいわれたものですが、実際、コンプには血圧を下げる成分が含まれていることが確認されています。その成分はアミノ酸の一種であるラミニンと呼ばれるものです。
コンプにはいろいろな種類があるが、中でも日本産の厚手のしっかりしたコンプがおすすめです。
台湾の栄養学の本によると、大きく分けて2種類のコンプがあるおと紹介されています。中国近海でとれる薄手で幅の狭いものは有用性が低く、日本近海でとれる厚手の幅広いものに有用性が高いと記されています。日本のコンプは江戸時代から琉球国を通じて中国に輸出されました。とくに越中富山の薬の原料は、コンプと交換に中国から入手されていました。コンプの取り引きが行なわれる地域では、コンプの消費量も高くなります。その名残りであると思われますが、現在でも長寿県に入る富山県と沖縄県のコンプ消費量は日本一で、他の地域とくらべても断トツです。
大阪は、コンプの加工や商業上の取り扱いは日本一ですが、大阪での消費量はそれほど高くないし、寿命も長い方とはいえません。
ところで血圧を下げる成分であるラミニンは根コンプに多く、葉の下部の方にも多い傾向があります。民間療法で根コンプを一晩水に浸しておいて、その浸出液を飲むとよいといわれるのは、一晩水に浸けている間にラミニンが多量に溶け出すためです。
また、コンプにはカルシウムも多く含まれている。カルシウムも血圧を下げ、イライラした気分を鎮める働きがあるから、これも高血圧防止にプラスに働きます。
さらに、コンプにはアルギン酸と呼ばれるヌルヌルした食物繊維が多量に含まれています。アルギン酸は炭水化物の一種であるが、その他にも食物繊維に属する炭水化物が多く含まれています。したがって、コンプを多く食べると、便秘の防止に役立ちます。さらに、食物繊維は、腸内乳酸菌の繁殖を促すので、乳酸菌の働きで、腸内で腐敗菌から生産される発ガン物質の生成防止にも役立ちます。また、食物繊維は、腸内に分泌されてくる胆汁を捕まえ、再吸収を防止します。
胆汁とは、肝臓で血中のコレステロールを原料につくられる、腸内での脂肪を乳化して消化酵素を作用しゃすくする成分です。これが再吸収されると、再び血中のコレステロールに戻る。ところが、再吸収が抑制されると、血中のコレステロールには戻らないから、過剰血中コレステロールが減ることになります。

関連情報:
根昆布水は高血圧を抑制する | 減塩食にチャレンジ – 高血圧を改善する方法
http://lowsalt-guide.net/introduction/archives/98

食材のパワー

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