華やかな女優の世界にもうつは珍しくない

うつから回復した実際の例

うつは治る

映画「おくりびと」がアカデミー賞外国語映画賞でオスカーを獲得したことで、ハリウッドが身近に感じられるようになった人も大勢いるかもしれません。そのハリウッドでいまも活躍しているマーゴツト・キダーという女優をご存じでしょうか。

すぐには顔が思い浮かばなくても、ヒット映画『スーパーマン』で、クリストファー・リーブが演じたスーパーマンの相手役、新聞記者のロイス・レーンをつとめた女優といえば、とうなずく人が多いはずです。

ハリウッド・スターとしてのステイタスを保ち続けるのは容易ではありません。体形の維持に注意を払うだけでなく、さまざまな社交の場に顔を出し、つきあいを広めることもしなければならなりません。当然、生活のリズムは大きく崩れます。彼女の場合も、に食事も摂らず、お酒に浸る日々でした。

そんななかで、生来、繊柵な神経の持ち主だった彼女は精神が壊れていきました。精神的に不安定になり、著名な医師の診断や治療を受け、薬を飲み、カウンセリングを続けながら、彼女は仕事の現場に通いました。しかし、症状の改善は見られませんでした。

そして、あるとき、生放送の最中に症状があらわれてしまったのです。衆人環視のなかでの不自然なふるまい。マスコミは「マーゴツトはおかしい。彼女はもうおしまいだ」といった論調の記事を立て続けに掲載したのです。

症状はますます悪化するばかりです。電話が盗聴されている、前の夫が殺しにくる、などの妄想に悩まされるようになったのです。自分は生きていても価値がないと思い込み、自殺をはかったこともありました。

彼女が発見されたのは、さる屋敷の庭でした。髪を切り、差し歯も抜いて、ほとんど半裸状態で保護された彼女は、ホームレスにしか見えませんでした。素性があきらかになったのは、しばらく経ってからでした。

再び、治療を受けるようになった彼女だが、もう、従来のような投薬やカウンセリングにはうんざりでした。親子関係や家庭環境、生育歴、男性関係など、カウンセラーに求められるままに、これまで何度も語ってきたことをまた繰り返すことに、耐えられなかったのです。

彼女はみずから、別の治療法を求め、鍼の医師と出会うのです。彼女がカナダ出身であることを知った医師の口から語られたのは、こんな言葉でした。

「きみはカナダ出身なのに、いままでホッファー博士のもとを訪ねたことはないのか? 」彼女は、エイプラム・ホッファー博士がカナダ人の精神科医であり、生化学の博士号も持つ人物だということを知りました。紹介されてホッファー博士のクリニックを訪ねた彼女だが、精神科医に対する信頼感は失われたままでした。

「きっとまた、同じようにプライベートについて、あれこれことこまかに聞かれるんだわ」おそらく、彼女の心に渦巻いていたのは、そんな疑念だったはずです。ところが、ホッア一博士の第二声は、彼女が予想もしなかった言葉だったのです。

「あなたはいままで、どんなものを食べてきましたか? 」博士の話から、彼女は栄養療法というものがあることを知りました。彼女の症状の原因は、それまでのムチャクチャな食生活による栄養の欠損にあるというのです。それが博士の見立てでした。博士の指導で、彼女は栄養療法に取り組みました。そして、みごとに回復したのです。

その後、マーゴツト・キダーは再婚して子どもにも恵まれ、現在は孫に笑顔を向けるおばあちゃんとなっています。映画界にも復活し、助演女優としての渋い演技で存在感を出しています。

大事なことはそう、「いままでなにを食べてきたか? 」ということ、つまり、身体の栄養状態が、うつ症状を引き起こす大きな原因になっているという事実です。

うつ病を改善した実際の体験談

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