アメリカは病気で滅びるとの危機から

国をあげて明かにした事実「病気と食事の関係性」

M委が本気になった

米国は本気で病気で国が滅びるという危機を感じた

M委は、後に大統領候補にもなったマクガバン議員を委員長に、後に上院外交委員長になったパーシィ議員(もっとも熱心な活動家でミスター栄養委員会と呼ばれた)、1988年の大統領選に出馬したドール議員、日本でも知られるケネディ議員など大物議員を揃えたアメリカ上院でも重要な委員会でした。この委員会が重要な委員会となり、しかもアメリカばかりでなく外国からも多くの専門家を呼び、また世界中から彪大な資料を集めて2年間にわたって熱心な審議調査を続けた理由は明白でした。委員長自身の言葉で一言でいえば、それはつぎのような理由からでした。

「ガン、心臓病をはじめ多くの病気が増えています。そして進歩したとされるアメリカの医学を活用し、しかも巨額の医療費が注ぎ込まれているのに、アメリカ国民は病気ばかり増えてますます不健康になるばかりです。この原因を解明し根本的な対策を立てないことにはアメリカは病気で滅んでしまう」

要員長の言葉はアメリカばかりでなく日本を含め全ての先進国に当てはまるものでした。日本にもそのまま当てはまることは、有病率の上昇という統計が示す病人の増加、医療費の急増ということだけを考えても誰にもすぐ納得できるものです。しかも進歩したと一般的には考えられているはずの医術を利用するために巨額の医療費が注ぎ込まれているのに、国民が健康にならないというのでは誰だって首をひねりたくなります。そしてこんな幾つかの疑問が当然出てこざるを得ないのです。

「われわれは何か重大なことを見落としていたのではないだろうか。また現代の医学が進歩しでいると考えていること自体も間違っていたのではないか」こういう疑問の解明のためにM委の2年間の審議調査はなされたのです。そしてその審議調査の結論として重要な結論が幾つか出されたのです。その中のもっとも重要な姓論はまえがきでも紹介したつぎの2つでした。

  1. ガン、心臆病、脳卒中などアメリカの6大死因となっている病気は、現代の間違った食生活が原因になって起こる「食源病」である。この間違った食生活を改めることでこれらの病気を予防する以外に先進国民が健康になる方法はない。
  2. 現代の医学は薬や手術といったことだけに偏り過ぎた、栄養に盲目な片目の医学であった。栄養に盲目でない医学につくり変える必要がある。

このような結論からの当然の成り行きとしてM委は、アメリカ国民に食事内容改善のためのガイド・ラインとして「食事改善目標」(ダイエタリー・ゴール)なるものを示すとともに、医者の再教育の必要を提唱したのです。。このようなM委の指摘や改善の方向の呈示は、同じ先進国民たるわれわれも対岸の火事視できるものではないのです。なぜならば、わが国の事情もアメリカとほとんど変わらないからです。

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